【歯科日記㉟】嘘つき悪魔と信じるジャイアン 6院目
パートの歯科衛生士H先輩は、 退職されました。そしてG先輩も退職するとなりました。
理由は、やはり悪魔との関係で私が休みの日にバトルをしたようです。G先輩はとても優しい方です。G先輩はずっと黙って我慢をしていたようで退職すると決めてから悪魔にハッキリと全部言ったそうです。
そんな中、タイミングよく歯科衛生士の正社員の応募がきて40代の方が採用されました。E先輩です。E先輩は、ほわわんとしていて若々しく流行りものをよく教えてくれるおもしろい方でした。
訪問歯科でコーディネーター業務はとても大切はポジションです。
★6院目の訪問歯科でのコーディネーターの役目★
・患者様の情報管理や会計、保険証、契約などの手続き
・家族や施設とのホウレンソウ
・スケジュール作り、管理
・シフト
・治療の準備や片づけ
悪魔は、ロッカーと同じように整理整頓ができず、付箋だらけの分厚い謎ファイルをいつも持ち歩いていました。その割に仕事は全くできず、
期限や時間は守らず、自分の気分で残業をつけたりしていました。スケジュールや書類には名前などの誤字脱字や手続きのミスが多く、施設や患者様の家族に連絡をしていなかったりとぐちゃぐちゃで、現場は混乱。患者さんにも平気でうそをつきます。信用性も失います。
治療の準備片付けはしません。何も言わずに消えて、どこに行ったかと思えば椅子に座って書類を書いていたり施設のスタッフさんと立ち話をしています。
現場ではそんな仕事ぶりです。
そしてその現場を知らないコーディネーターのボスはジャイアンなので、それはそれはとても厄介でした。ジャイアンは、とにかく何でも自分の耳に入っていないと怒ります。現場を知らないので悪魔が、でたらめな事や嘘や言わなくていい事を報告しそれをすべて信じているのです。
ジャイアンは、悪魔が、頑張っているのに院長や歯科衛生士がフォローしない、悪魔のスケジュールを無視して好き勝手し悪口ばかり言って悪魔をいじめているなどと、すぐにお怒りの電話が私たちにかかってくるのです。
全くそんな事実はありません。むしろ、ジャイアンにすぐチクるのでみんな気を付けていました。
話が違ったり、ニュアンスが違ったり・・・物事の順番や大切な部分が抜けているので毎回大ごとになって勤務時間外に歯科衛生士の私たちに電話がかかってきます。出るまで永遠に電話がかかってくるのです。それが朝の6時だろうと夜の23時だろうと。
本当に色々な事件がありました。ありすぎてどれから話したらよいのか・・・。ミスや嘘で現場は日々大混乱し振り回されていました。
言葉にすると大したことなく、感じるかもしれませんが毎日、一緒に仕事をしている私たちには相当なストレスでした。
ある日、院長、E先輩、私で訪問に出ていました。あれ??と思うことがあり、ここで勝手に判断すると後で何を言われるか分かりませんE先輩が悪魔に電話をしきちんと確認。OKと言われたのでそのまま事を進めました。
悪魔はあとで自分のミスに気付いたのでしょう。このままでは自分がジャイアンに怒られてしまうと思い、E先輩が確認せず勝手に事を進めたと報告したようで、E先輩は夜に2時間ジャイアンに怒鳴られたそうです。何度も悪魔さんに確認しましたと言ってもダメだったそうです。同じような事が何度も何度も何度もあり、私もジャイアンに怒鳴られたりしました。
E先輩は、悪魔さんと関わりたくないですと院長とジャイアンに報告しました。
私は、だんだん、悪魔の声やタバコの臭いを嗅ぐだけで動機や耳鳴りがするようになっていきました。