【歯科日記㉛】悪魔の入社尋問と呼び出し 6院目
次の日の朝、若い2人とスタッフルームで一緒になりました。2人は、ハキハキしていてよく笑い楽しそうな子たちです。
Cちゃん「昨日、えまるさん大丈夫でした??50代コーディネーターに何か言われませんでした？」
えまる「・・・いや～そんなに話す時間もなかったからね」
Dちゃん「人には相性があるから何とも言えんですけど、マジであいつにだけには注意してください。」
Cちゃん「たぶん、相当探られますよ。何も言わず、適当に流した方がいいです。」
えまる「え～何??そうなの??あはは」
まだ2日目の私には、よく意味が分かりませんでした。2人の仕事は丁寧で、きちんとしている様子でした。パソコンをササっと扱い、私に必要なものを印刷してくれたり注文してくれたり、とても優しく何も問題ないように感じました。
そして、雑務を手伝おうとすると歯科衛生士さんはしなくていいですよ。私たちがします。と、ありがたいお言葉。すごく気が利く子たちで、院長も楽しそうでした。
その日の休憩時間は、50代コーディネーターと一緒でした。50代コーディネーターは、髪が金髪に近くタバコを吸っているせいか顔がどす黒く唇は紫色。私は、先にお弁当を広げて食べいると、タバコの臭いをまとって50代コーディネーターがスタッフルームに入ってきました。
50代「わぁ美味しそうね!!自分で作ったの??えらいわね～一人暮らし??」
えまる「はい、そうです。この辺りのお店を知らないので今日は、自分で作りました。この辺にオススメのお店ありますか??」
50代「ちょっと行くと美容室があるし、八百屋さんもあるね。あと、お酢屋さんとか・・・」
（ん??会話が違う、それじゃない。ランチ食べるお店を知りたかったんだ。聞き方が悪かったかな・・・）
私は、ご飯を食べているのに50代は、ずっと話かけてきます。「どこで働いてたのか??どんな仕事をしていたのか、なんで辞めたのか。彼氏がいるのか、どこに住んでいるのか。出身はどこでどの学校か。両親のこと。兄弟のこと」など。
それは決して気持ちのよい会話ではなく、Cちゃんが、朝言っていたようにものすごく探られている気持ち。とにかく余計な事は、話すまいと危険を感じ私は、とても頭を使って会話をしました。
話している間、50代は、ずっとロッカーやカバンを開けたり閉めたりしていました。
えまる「何か探してるんですか??」
50代「いや、・・・あら、何だったかな。あはは。すぐ忘れてしまう。早くご飯食べないともうこんな時間・・・」
私は、この質問攻めから逃げたくて立ち上がり、ロッカーをチラっとみると、そこには今にも雪崩が起きそうなゴミ箱のように汚いロッカー。書類、ファイル、付箋、飲みかけのペットボトル・・・服や袋。びっくりしましたが見てないふりをして歯磨きをし、診療室に逃げました。
50代は、結局、時間オーバーをして診療室に出てきて休憩は終わっているのにまたタバコを吸いにいきました。
午後からは、訪問歯科の担当でした。
院長含め4人で、施設へ行きました。本当に、みんな優しく楽しくゆる～い感じ。仕事は程よく忙しく丁度よかったです。私は、50代にん??っと思うくらいで、ここはとても居心地がいい歯科だと思いました。特に院長は、おもしろくて丁寧で、でも良い方に適当で。今でも大好きな院長です。
そして次の日。
朝から訪問診療に出ていた私は、片付けや書類を仕上げていると受付がまたワーワーと騒がしくなっていたので覗きに行きました。
Cちゃん「今から本部に呼び出しって午後のアポはもう動かせないですよ。」
Dちゃん「あ～もう嫌な予感しかしない。なんで、うちらだけ??」
Cちゃん「クビって話でしょう、お前らが来いって話‼」
Dちゃん「いつも急すぎる。患者さんを診療している医療現場なのに急に2人も抜けて来いとかおかしいでしょ。あの人達は、現場の事を考えてない」
どうやら、今から市外の会社まで来るように言われたようでした。しかもアポが入っているのにこの日はパートさんや50代が休みなので2人抜けるというのは結構、大変なことでした。
私は何事!?と思いながらもよくわからず、2人は車があるから会社まで高速でいけるけど、私が呼び出されたらどうやって会社まで行くんだろ・・・っとボーと考えていました。
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