【歯科日記㉗】葛藤‼︎この状況で新しい人を採用するのか⁇ 4院目
この状況で、新しい人を採用??ちょっと待てよ・・・リッチ院長は、もう冷静な判断ができなくなっているのでは??いや、いなくなったから追加という単純な考えか。
売上は、増えていません。患者数も少ないです。調整すれば、少し無理は生じるけどリッチ院長と私だけでできます。
資金もなく、いつ閉院するか分からない状況で新しい人を採用するなんて、また募集のための費用、雇用する費用がかかってしまう。さらに、新人さんがこの状況を知った時絶対に嫌な気持ちになって迷惑をかけてしまいます。この状況を知らせずに採用するのか??たとえば、ものすごく歯科コンサルに強い人が来てくれれば話は別だけど・・・
そうモヤモヤしていると新しい歯科医院だったせいか、すぐに応募がありました。40代の歯科助手希望でした。仕事は転々とされ昔に歯科助手の経験がありました。リッチ院長は面接すると言って日時が決まっていました。
ここで私が、リッチ院長にやめときましょう!!ということは簡単です。でも、それを言ってしまったらどうなるだろう。私がリッチ院長を一人で引っ張っていくのは限界だし仲間はほしい。雇わないと閉院は時間の問題。リッチ院長もやる気をなくしてしまいそう。
面接当日。
リッチ院長が面接後、私とも面談する時間をくれました。
えまる「今日はありがとうございました。他に気になる事などありませんか??」
面接者「新しくてきれいな歯科医院なのにどうして歯科衛生士さんが1人しかいないんですか??」
(するどい!!聞いてくれてよかった)
えまる「・・・最初は3人いました。実は当院はまだ売上がよくなくて赤字です。一緒に医院を立て直して黒字にするために努力しないといけません。一緒にがんばってもらえますか??」
面接者「大丈夫なんですか??私はもう年齢も年齢なので安心して働きたいのですが」
えまる「それはわかりません。」
後日、お断りの連絡がありました。
そのまま、お正月を迎え、新しい年になりました。
リッチ院長「あけましておめでとう!!今年もよろしくね!!ところで、来週から前の美容歯科にアルバイトしに行くことにしたんだ。資金稼がないとね」
えまる「え??私は、留守番をするということですか??」
リッチ院長「一応週2で美容歯科、休診日に保険診療の歯科の勉強かな。週3医院にはいるけどいないときは留守番をお願いすることになるね。」
(なんじゃそりゃ。資金ないのは分かるけどもっと本気で自分の歯科医院でもがけよ!!でも正月休んで少し元気なったぽいな。まだやる気満々ってことか。)
そして翌日
リッチ院長「おはよう、実は閉院しようと思うんだ」
(お??おーい、昨日のやる気はどこへ行った??)
えまる「・・・そうですね。院長の生活もありますし。息子さんまだ小さいですからね。私の患者様は最後まで診ます。患者様が終わり次第、退職します。」
リッチ院長「ごめんね。頑張ってくれたのに。患者様がいない日は休んでもいいよ。」
えまる「わかりました」
それから私は約2か月患者様の予約がある時だけ出勤をしました。たまに会うリッチ院長は忙しそうで、閉院の手続きや解約金、違約金などまたお金がかかっている様子でした。しかし、運よくそのまま歯科医院を買い取ってくれる院長が現れました。ありがたいことに私をそのまま雇ってくれるそうです。
当然ですが労働条件はまるっきり変わりました。給料は下がり、休みも変わり勤務時間も変わり・・・。給料があまりにも低く、せめて23万ほしいと提案したのですが希望は叶わず、お断りしました。院長交代した元私の医院は、数年たった今でも求人が出ており、あまりにも歯科衛生士が来なかったのでしょう。給料が27万以上からになっています。それでも歯科衛生士が寄り付かないのはなぜでしょうね。
リッチ院長は最後に、気持ち程度の退職金??を下さいました。決して悪い人ではないのです。ただ、1番最初から情報収集が足りない事、計画性がなく人任せだった事。単純で甘えん坊なんでしょう。なぜ、開業しようと思ったのでしょう??きっと、たまたま知り合った誰かに「開業したらいいじゃないの~」と乗せられ、その言葉を単純に純粋に信じノリで開業してしまったのではないでしょうか。お金を出して形だけできればうまくいくでしょうと、何も根拠なく。
高いお勉強代を払いましたね、リッチ院長。
閉院‼
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